本当の実力が発揮できない人=感情をコントロールできていないためと定義して、感情をコントロールするための方法、つまり、感情をコントロールするための心のトレーニング方法として、コーピングという技術を説明している本です。
目次 Contents
田中ウルヴェ京さんとは?
1988年のソウルオリンピックのシンクロナイズドスイミングのデュエットで銅メダルを獲得した方。
その栄光とは裏腹に、引退後の生活で自分を見失い、何時間も電車のホームで立ち続けたこともあるそうです。
その後、アメリカに6年間留学して、帰国するも、周りから相手にされず、ようやく、現在の共同経営者と出会い、現在に至っています。
このようなご経験されていることもあり、人生の谷底から這い上がってきたこともあるので、より、説明されている内容に説得力がありました。
心理学の評価
自分の周りで起こった状況に対して、評価というフィルターを通して、状況を理解する。
そのフィルターは個人ごとに異なるため、自分自身をコントロールする上では、この評価が重要です。
仕事であれば、忙しいのにさらに上司から仕事を振られた場合、「こんな忙しいのに、なんでだ!(怒)」と感じるのか?
それとも「仕事の振られかたは、こんなもんだな」と思って、たんたんと仕事をやるのか?
感じ方ひとつで、仕事の能率も、自分にかかるストレスも全く違うものになると。
この心理学でいうところの「評価」が、自分の心を作り上げていると説明しています。
究極的にいうと、緊張したり、苦手意識が生まれてしまうのは、「そうなりたいと自分で決めているから」だそうです。
そう言われると確かに、そうかもしれないと納得してしまう部分です。
自分の考え方次第で、ストレスにもなるし、そうならないこともできると。
コーピングとは?
ストレスにならないための方法、つまり、自分の中にある「評価」というフィルターを、よりストレスのかからないようにしていくためのスキルが「コーピング」です。
このコーピングというスキルを使い、自分の感情をコントロールすることで、全く新しい自分を作りだすことが可能になると説明しています。
コーピングのポイントは「感情の調整」だと伝えています。
つまり、自分の感情を「自分で調整しているかどうか」だそうです。
例えば、人前でドキドキしたり、緊張したりする場合があるとして、その理由が分かっていれば対処の仕方があるとのこと。
このような状況で効果があるのが、「セルフトーク」。
セルフトークとは?
独り言のこと。実際に声に出すものと心の中でつぶやくものまで含めた独り言のこと。
本の中では以下のような場合のセルフトーク例を紹介しています。
「自分を卑下してしまう人のためのセルフトーク」
「自分に対する過信でストレスがある人のためのセルフトーク」
「他人にどう思われているか気になる人のためのセルフトーク」
最後に
普段何気なく、心の中でつぶやいている言葉が原因で、ストレスを感じているのだと分かりました。
何気ないからこそ、知らず知らずのうちにどんどん悪循環に陥ってしまうこともあるかと思います。
メンタルトレーニングの中でも、コーピングのスキルについて、セルフトークによるコーピングのやり方だけでなく、「心理調整術を使ったコーピング」「身体を使ったコーピング」についても触れられており、30秒という短い時間でも継続して実施することで、効果が現れるのではないかと感じました。
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