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「トレイルランナーヤマケンは笑う」(山本健一著)はメンタルトレーニングの本だった!

「トレイルランナーヤマケンは笑う」(山本健一著)はメンタルトレーニングの本だった!

日本のトレイルランニング(トレラン)界のトップ選手として活躍している山本健一選手(通称:ヤマケン選手)が書かれた本です。

ご自身がトレイルランニングを始めたきっかけや、高校時代の山岳部でインターハイで優勝した時の話しやその時の練習の話しなど、どのような経緯でトレイルランニング(トレラン)を始め、、世界に出て活躍するようになったのか?という流れや、目標としていることなどがまとめられています。

トレイルランニング(トレラン)の技術的なことについてはあまり書かれておらず、ご自身がどのような考え方をして競技に取り組まれているのか?何を求めて、これだけ過酷な競技を続けているのか?という内容について書かれています。

目次 Contents

テーマは野生

読んでいて印象に残っている言葉が『テーマは「野生」』という部分です。

個人的には、この「野生」という言葉のイメージは、スポーツ選手がよく使う「ゾーン」という言葉と同じではないかと思いました。




自分の身体が自然に動いて持っている力以上の力が出て「負ける」気がしないという言葉をよく聞きますが、この本の中に書かれていた「野生」という言葉のイメージも同じようではないかと感じました。

この状態を表す言葉として以下のように記載されていました。

「とにかく無心。ラスト15kmだから思いっきり行けるという意識も働いていたのだろう。スーパーマリオでスターを採った時のような、
泥も水も、崖も、木の根も、何も関係ない。空を飛んでいるかのような軽やかなステップ。」

ラスト15kmとの記載がありますが、出場している大会の走行距離が100マイル(160km)や170kmという24時間以上も山の中を走るような大会に出場されているので、ラスト15kmと思えるのだと思います。

心身相関

このような野生の状態で走ることを目指してレースに出場しているようですが、このような状態に至るには、「心身相関」という考え方がポイントになっているようです。

半月板損傷でモーグルや走れない状況になったときに出会った越中さんというトレーナーの方から教えていただいた言葉のようで、この考え方を理解しはじめてから、パフォーマンスがアップしたとのことです。

「動けることに感謝だよね」という越中さんの言葉から、自分の欲が奪い取られ、さらに、自分自身がまっさらになっていたとのことです。

具体的な言葉では、以下のように書かれていました。

表彰台に立ちたい、あいつよりも速く走りたい、そう考えるのをやめることで、体がリラックスして、以前よりも体が動くということを知ることになった。

心と体は常につながっていて、一体化しているということを、身を持って知っていく。

このように感謝すること、それによって、欲を捨てた状態で競技に取り組むことによって、体がリラックスして、体が動くようになっていくことで良い循環を生み出しているようです。

そして、自分が限界だと思っていることをどんどん捨てていくこと、勝とうとする欲を捨てていくこと、体を硬くする要因を排除することで、自分の中に眠っている力を引き出せるようになると説明されています。

このように考えていくことが、「心身相関」を実践していくうえでのポイントだと感じました。

本のタイトルにもあるように「ヤマケンは笑う、過酷な山道を笑顔で走る理由」の理由の部分は潜在的な能力を引き出すためだと思いました。

心身相関という言葉が記載されていることもあり、どのようなメンタルを保てばパフォーマンスをあげられるのか?というメンタルトレーニングに近い内容が記載されている本でした。

心技体という言葉がありましが、心が最初にきている理由は、まずは自分の限界を作らないこと、一位になりたいという欲を捨てて感謝の気持ちを持ちながら競技に取り組むこと、このような心の持ち方が必要だからではないかと思いました。

山本健一選手のプロフィール

山梨県の韮崎高校で山岳部に入部し、 高校2年生の時に山梨県で開催されたインターハイで見事優勝。しかし、翌年の高校3年生の時(京都インターハイ)は優勝を逃してしまう。

大学は信州大学教育学部に進学。 テレビで見たカナダのモーグル選手、ジャンリュックブラッサール選手に憧れ、大学ではモーグルをやるために信州大学に進学したそうです。モーグルでは、全日本選手権大会に出場するほどの腕前。

→ 山本健一選手のFacebook

戦績

日本山岳耐久レース長谷川恒男CUP(通称:ハセツネ)71.5Kmの成績

2004年 26位(11時間6分11秒):初めて長谷川恒男CUP(通称 ハセツネ)に出場
2005年 26位(9時間53分17秒):2回目の出場
2006年 不出場:怪我(半月板損傷)のため出場なし
2007年 6位(8時間33分42秒):3回目の出場
2008年 優勝(7時間39分16秒):4回目の出場

2009年以降の主なレース

2009年 UTMB(ウルトラトレイル・デュ・モンブラン):8位(24時間17分49秒)、166Km
2010年 UTMB(ウルトラトレイル・デュ・モンブラン)※天候不良で距離を短縮して再レース:11位(11時間14分19秒)、90Km
2011年 UTMB(ウルトラトレイル・デュ・モンブラン):10位(24時間15分40秒)、166Km
2012年 UTMF(ウルトラトレイル・マウントフジ):3位(21時間15分2秒)、167.5Km
2012年 グランレイド・デ・ピレネー:優勝(24時間37分44秒)、160Km
2013年 アンドラ・ウルトラトレイル:準優勝(31時間12分00秒)、184Km
2014年 グランドレイド・レユニオン:8位(29時間4分57秒)、173Km
2015年 レシャップベル:準優勝(29時間11分56秒)、144Km
2016年 アンドラ・ウルトラトレイル:準優勝(32時間30分33秒)、170Km
2017年 エフンミラク・ウルトラトレイル:途中棄権、168Km

 

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